コラム 【12月号】
● 今月のテーマ 〜 昭和レトロ その2 〜
 先月号に引き続き今回のテーマも昭和です。
私は戦後の高度成長期のまっただ中で育ちましたので、新しい風が吹き荒れていました。教育や食べ物、生活用品しかり。そして器械類… 三種の神器に始まり、携帯ラジオ、テープレコーダー(オープンリール! ご存知ですか?)そして蓄音機。

 私が小学校の頃使っていて、現在手元に残っている唯一の物がSPレコード用の手回し蓄音機。スピーカーの朝顔は付いていませんが、私にとっては想い出の品です。音楽好きの父がしょっちゅう聴いていました。私は手回し係で一緒にオーケストラ曲(カルメン、ハンガリアン舞曲etc)やシャリアピン(ヴォルガの舟歌)やマリアン・アンダーソン(アヴェ・マリア)のうたう歌曲を聴いて育ちました。

 手回しですので、ゼンマイが切れて来ると回転が遅くなり、だんだんと音が低くなり遂には回転板が止まってしまうので、止まらない様に一生懸命回すと速い回転に戻り、音もだんだんに高くなって通常の演奏に戻るのが面白くて、いつも父のお付き合いをして夜更かしになった事を想い出します。蓄音機の詳細は豆知識を読んでくださいね。(sada)
豆知識
蓄音機… 1877年にトーマス・エジソンによって発明され、何と!同年に横浜の輸入商のよってもたらされたそうです。日本での製造は、1910年に、後の日本コロンビア社が法人化され、普及が進んだのは昭和初期との事です。この写真が我が家の蓄音機ですが未だ現役です!尤も回転音のザーザー音が混じりますが、正に「昭和レトロ」趣きの有る温かい音が流れて来ますよ〜!癒されます。(写真撮影時の再生曲は♪アベ・マリア 歌マリアン・アンダーソン)
蓄音機 蓄音機  
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